うぐいすの音

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ISAK主催セッションに参加しました。No.4

 こんにちは。このごろ気温がどんどんかわっていて、今日は20度ちかくいっていたのでびっくりしてます!

 今回も、前回までの続きという事でISAk主催セッションの話を書いていきたいとおもいます!このセッションは二回目のセッションで、参加者は10名ほど。前回のセッションとほぼ同じ顔ぶれでした。セッションの基本情報(時間、主催者についてなど)については前々回の記事をお読みください。(シリーズものです。記事の一番最後に同シリーズの記事があります。)

 

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 二回目のセッションでテーマとしていたのは、「知らない事〜私たちは本当に知っているのか」でした。この時の流れは、

  1. 自己紹介
  2. アイスブレーキング
  3. 個人のワーキングタイム
  4. グループワーク1
  5. グループワーク2

といった感じで、9時から11時半までやりました。

 

 最初の自己紹介の時は、もう前回やっていたからか「自分を構成するもの」と「セッションで期待している事」は言いませんでした。「名前」「所属」「特徴」のみでしたが、前回と違う事を特徴としていっていた人も多く、おもしろかったです。

 そのあとアイスブレークとして、オンライン上で使えるKahootというゲームをやりました。これはクイズゲームで、出てきた言葉を知っているか知らないかを答え、参加者の何人が知っているかが分かるものです。

 出てきた単語は色々な物があり、アスクレピオスの杖というマイナーな物から、民主主義やわびさびなどの聞いた事のあるものまでがありました。アスクレピオスの杖は、WHOのロゴマークについていたので調べた事があったのですが、あまり有名じゃないというのを再確認できました(汗)

 ここで出てきた三つの単語に「わびさび」「あいづち」「遠慮」があります。この三つの単語は少なくとも過半数の人が知っていると答えていました。皆さんも「知っている」単語だと思いませんか?

 

 このあと、9:30から10:00までは個人ワークとして上記の三つの単語を「英語、もしくは小学生のわかる日本語で」説明できるようにする課題があたえられました。

 この課題のために私が考えた英訳がこちらです。

 

chirpspring.hatenablog.com

 

そして、もう一つの課題として、「窓の外を写真に撮って感じた事を伝える」というものがありました。私の家は住宅地の奥の方にあるので、庭は少し林に近い状態になっていて木がいっぱいあります。なので、寒々しい感じがしたので「物悲しい」ように感じると答えました。

 個人ワークの時間が終わると、次はグループワークにうつりました。この時間内には先ほど英訳した3つの単語についてグループ内で話し合って、その3つの単語に対して最終的にどのような印象ができたかをそれぞれのグループが発表をしました。

 私はまず単語の説明をしたのですが、グループワークでは意味だけではなくその言葉がなぜ日本特有のものとなったのかなどを話し合いました。

 それによると、まず、わびさびというものは日本古来の考えで、一見古かったりするものに美しさを感じるというもの。特に、大量生産じゃないところがポイントなのではないかという結論が出てきました。工場で大量生産されるようになったのは江戸時代の終わりから明治時代の初期にかけてです。それまで、限られた数の職人が1つ1つの茶碗や瓶などを作っていました。よく、茶道が「わびさび」を一番表現していると言われますが、茶道で使われている茶碗などはそれこそ一点ものです。そのように、全く同じものはできないという点は「わびさび」に通じるところがあるのではないか、という結論が出てきました。

 

 「あいづち」についてですが、私は最初これは似たような英単語があると思っていました。なぜなら、「わびさび」のように日本古来の伝統文化などではないと思っていたからです。でも、実際は「応答」という意味のresponceに「簡単な」などの言葉を付け加えなければ「あいづち」と同じ意味にはなりませんでした。

 グループ内で出た意見としては、まず、その人の話を聞いていることを表す手段としてあいづちがあるという意見が出ました。

 しかし、あいづちの多くは賛成を示すものが多いです。これはなぜかとした時に、日本人の中にある「同調圧力」というのが少し働いているのではないかという意見に落ち着きました。集団が同じ考えを持っていることが多かった、もしくはそれが良いとされたため、賛成の意を示す「あいづち」が多くなったのではないか。そのような結論が出ました。

 また、外国のかたはよく行動で自分の考えを示すところが多いけど、日本人は自分から動くということに消極的だから「あいづち」を使って自分の考えを示しているのではないか、という意見も出てきました。

 この「あいづち」に関しては、日本人の特徴が関係あるのかな?と面白かったです。

 

 最後に、「遠慮」について話しました。この単語も「あいづち」と同じく直接英単語に訳すことはできませんでした。そもそも遠慮ってなんだろうと考えたときに、私は「他人の気持ちを考えて自分の行動を示すこと」だと考えました。私の考えだと、遠慮は「他人のため」にするものに見えてきます。

 しかし、同じグループの人が調べたものには

遠慮は「自分のため」にすること

配慮は「他人のため」にすること

という風に書いてあったそうです。ここで私たちが考えたのは、遠慮と配慮の違いでした。少し方向転換しましたが、一応結論は出ました。

 遠慮というのは、もともとしようと思っていた行動から一歩下がることだと私たちは考えました。そして、配慮というのは相手のために思いやりを持って、何か行動することだと考えました。しっかり時間のあるなか話し合ったわけではにので、例外はもちろんあると思いますが、基本的に

  • 遠慮は一歩下がる行動
  • 配慮は一歩進む行動

だと考えました。どちらも、相手のことを気遣って、または思いやってだと思いますが、違いは上記のようなものかなと、まとまりました。

 

 そうしてグループ内で話し合った後、またみんなで報告しあい、その後考えたことを話し合いました。

 「わびさび」というのが自分によってどういう言葉かと聞かれた時、ISAK生のうちの一人が「便利」な言葉だと話してくれました。

「質素だったり、寒々しいものだったりをISAKの同級生(外国の方)に説明しようとした時に、英語だと言葉が見つからなかった。だから日本語に変えて言葉を探してみた。そうすると、「わびさび」という言葉がしっくりきた」

 そう話してくれました。私も時々ありますが、自分の考えを言いたい時に言葉が見つからずにいると、時々ふっとぴったり当てはまる言葉を思いつくときがあります。それと同じようなことでしょう。説明の時に日本語だからこそ説明できるもの、だから「便利」な言葉ということだと思います。多様性の中での日本人のアイデンティティを感じたと話されていました。

 そこからディスカッションも発展していき、「知識」についての話になっていきました。

 私たちの思う知識の多くは、学校で学んだ知識だと思います。意識的に得る知識です。しかし、知らない間に感覚的に入っている知識もあるのです。セッションでは、ポランニーという方の言葉が紹介されていました。

我々は語るより多くを知ることができる

  学校で得る言語的な知識のみでなく、日常から得る感覚的な知識もとても大切です。日常的に色々なことを感じているうちに、それは知識となって身についていくと思います。そこで、学校での知識などが繋がって、そこからまた知識欲が出てくる。それが学びの醍醐味だとおっしゃっていました。

 

 感覚的な知識も言語的な知識もどちらも大切。だから、感覚的な知識をいっぱい取り込んで、それを言語的な知識に変換することで、よりその言葉についての考えが深まり他者と共有できるようになる。共有して考えが深まることによって、多言語化もできるようになり自分を伝える手段としての言語的な知識が身につく。 

 これが、「知っている」という状態にするまでの一連の流れなんだということを感じました。言語的な知識だけでも、感覚的な知識だけでもいいけど、もしそれを説明しようと思ったら上記の一連の流れが必要になります。これについては、本当に面白いなと思いました。もともと少し興味ある分野の話だったのもあり、 「学んだ」感が強かったです。日々ノートに取るなどして「知っている」を深め、多言語化できるようにしたいなと思いました。

 

 という風に、長い話になってしまいましたが、実はまだ1つグループワークが残っています。それについては次の記事で書こうと思うので、読んでもらえると嬉しいです!

 最後までお読みくださりありがとうございました。「言語的な知識」と「感覚的な知識」について少し考えが深められたかなと思います。イベント主催者の皆様、参加者の皆様、ありがとうございました。次回も続きを書きますが、とても面白いセッションでした!

 

ISAKのHPです→https://uwcisak.jp/jp/

 

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