うぐいすの音

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有川ひろ「イマジン?」読んでみました!

 こんにちは。日常になってきて、勉強に勤しんでいる毎日です。(+アニメを見るのにも勤しんでいます!)

 

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 今回は、有川ひろさんの『イマジン?』を読んだ感想を書いていこうと思います!「イマジン? 」は今年(2020年)の1月に発刊された、最新巻です!!存在を知ってから、「読みたいな…」とは思っていたのですが、外出自粛のため図書館にも行けず、公立図書館だと予約が入っているため読めませんでした… それがなんと(!)学校図書室に入っていました!!しっかりチェックしておくべきだったと思います。

 

 

イマジン?

イマジン?

  • 作者:有川 ひろ
  • 発売日: 2020/01/22
  • メディア: 単行本
 

 

 と言うことで、待望の「イマジン? 」をようやく読めたのでテンション高めで感想を書いていこうと思います!

まず、一番最初に違和感を覚えるのは「有川浩」が「有川ひろ」になっていたことです。なぜかはわかりませんが、今までの雰囲気と少し違って、ドキドキしながら読み進めていきました。

 

 この本の主人公は、良井良助(いいりょうすけ)と言う、映像制作に関わりたかった男です。自分の住む街とゴジラの世界がリンクした時、子供ながらに運命を感じて映像業界に憧れを抱くようになりました。

  ですが、うまくいかずバイトのみで働くように… そんな時に知り合いに誘われて「殿浦イマジン」制作会社のバイトで、超人気ドラマの『天翔け』の制作に携わるようになります。

 

 色々あってイマジンの社員になった良助は、その後もいくつかの映像制作に関わっていきます。合計五つの作品、5章に分かれているのですが、それぞれが割と独立した作品となっています。

 そこで、映像作成の裏側や、同僚の新たな一面などを知っていきます。

それぞれの章は独立していますが、やはり通して読むと面白いです。有川さん独特のスピード感や、シリアスなところに少し入り込むユーモアなども面白かったです。

 

 それぞれの映画の内容は、「空飛ぶ広報室」や「植物図鑑」を彷彿させるところもあり、有川浩さん自身を思わせる作家さんなども出てきました。

 それぞれの映画の裏側を書いているので、通じるところが多かったり、「この作品を撮る時こんなことがあったのかな…」などと思うことが多かったです。例えば、植物図鑑にとても似ている作品「みちくさ日記」の撮影ではそれぞれの山菜や野菜を撮る時の苦労がとても生々しく描かれていました。季節に合わない場合は露地栽培のものを取れないので、冷凍したものをタイミングを見計らって埋めていたりしていました。本では、その解凍との時間に気を使わなければいけないのに雨が降るアクシデントがあったりして、読んでいてここまで大変なんだ…と驚きました。

 

 また、「空飛ぶ広報室」「植物図鑑」を思わせる作品以外にも、元ネタがない(であろう)作品も3つありました。中でも、「罪と罰」と言う作品は単純に台本のラストが怖く、ある意味考えさせられるところがありました。それに、「TOKYOの一番長い日」は、スケールが大きそうなので映画作ってもらったら絶対みたいです!

 

 作品の撮影のみではなく、作品を撮る時の人間関係、上下関係なども割と顕著に示されていて、読んでいて「ここまでのことがあるのか…」と驚くシーンもいくつかありました。監督や助監督、現場の雰囲気によっては、楽しそうなイメージの「打ち上げ」に金を払ってでも出たくない場合があるとは思いませんでした。今まで、制作には「大変だけどやりがいがあるし楽しい」と言うイメージだったので、そのイメージも少し覆されたかな、と思います。

 

 キャラ的には、有川さんらしいラブコメ要素もしっかりと入っていました。途中ドキドキしたり、がっかりしたり、最後は怒涛の展開でしめる有川作品でした!主要キャラは全員明るくて、いくらバイトだけだとしても、仕事が楽しくなくても、また楽しくなることがあると思えるようになります。少し前に読んだ「ちょっと今から仕事辞めてくる」に近いものがあったと思います。

 

 読み終わった後は、もちろん爽快感もありましたが、今までの作品に比べると少し違和感がありました。今までは、現実にあってもおかしくなさそうな日常の中に非日常を埋め込んだスピード感のある作品でした。でも、今回は割と有川さんの意見が盛り込まれていて、現実に否応無くひき出される感じでした。

 これはこれで、今までドラマなどになる作品をどんどん出している有川さんだからこそかける作品だと思うし、スピード感の中で伝えたいことをしっかりと表してくるところは似ているなと思いますが、嫌いな人もいると思います。私は別に苦手ではなく、表紙とマッチしている爽快感のある作品だと考えています。

 でも、有川さんのSNSに対する考えだったり、映画に対する実際にあった文句を作品の中で反論していたり、有川さんの意見はとても大きく感じられました。これまでは主人公が思うことが中心となって進む作品が多かったのが、今回は主人公の考え以外の要素も大きく含まれる作品となっていました。

 この変化を好まない人はいると思うし、この本の現実に引き戻される感覚が嫌いな人もいると思います。なので、今までとは少し変わった作風なんだな、と言うことは感じながら本を読んでいました。

 

 ただ、作者の考えが表されていることが悪いとは全く感じないし、読んでいて嫌な気持ちになることもありませんでした。主人公の気持ちに感情移入しながら一喜一憂できるので、読んでいて楽しかったです。新しい作風だと思いましたが、これから有川ひろさんがこのような作品を書いていっても追いかけていきたいです!自分が大好きな本の作者がどのようなことを思っているのかが知れた気分になり、嬉しかったです!

 

 最後までお読みくださりありがとうございました。今回は、有川ひろさんの新作「イマジン?」について書いてみました。あまりまとめずに書いたので、読みづらかったらもうしわけありませんでした!名前が有川浩から有川ひろに変わったのも、この作風の変化が影響しているのかな…とこの記事を書いていて思いました。もう一回読みたいところですが、有川さんが好きな同志に読んでもらうため、明日図書室に返してきます!!