うぐいすの音

17歳の女子が運営しているブログ。本のレビューなどしていきます。

哲学サマーキャンプに参加していました!!

 こんにちは!暑いかと思ったら寒いし、コロナ以前に普通の体調管理もとても大切になってきている今日この頃です… 正直、文化祭の準備など色々と忙しいですが、受験に入る前の今の時期を楽しもうと思いながら頑張っています!

 

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 今回は、少し前に参加した「高校生のための哲学サマーキャンプ」の感想を書いていこうと思います。書かなきゃ、書かなきゃと思っていながら遅くなってしまいましたが、しっかり書いていきます!

 

 まず、「高校生のための哲学サマーキャンプ」とは、日本倫理哲学グランプリを開催する団体が毎年開いているサマキャンです。日本倫理哲学グランプリとはその名の通り、哲学関係のエッセイなどにより順位をつけるコンクールで、上位入賞者が国際哲学オリンピックに出場権を得ます。

 その団体が、毎年開いているのが「高校生のための哲学サマーキャンプ」。例年は東京で開かれていますが、今年はオンライン開催とな理ました。私は高校生ではありませんが、Zoomで開催される今年しか出れないかもしれないと思い、中学生ながら応募させていただきました!

 主催者の方に聞いても、「中学生が参加しても、別に問題はないので」とおっしゃっていました。今年はZoom開催のため応募者全員が参加可能でしたが、来年からは通常通りに開催されれば選考があります。選考に通るかはわかりませんが、中学生の方でもサマキャンに応募してみてもいいと思います!

 

 今回は、だいたい50〜60人の高校生が参加していて、大学生のメンターの方が数人いる状態で、講師の方の話を聞いたり実践したりする過程で哲学について話し合いました。

 期間は二日間。私は、二日目がちょうど学校の始業式で、しかもその翌日がテストというスケジュールだったのですが、「今参加しなきゃもうできない!」と思い思い切って参加しました。今考えると、良い選択だったと思います。

 

 そうして始まった1日目。

午後から始まったのですが、少し自己紹介的なものをした後に、「思考の方法」について学んだ上で哲学対話をしました。

 「思考の方法」で学んだことは、「問いの立て方」です。講師の方によると、

哲学=問い、考え、語る であり、

問うことが思考の開始、語ることが思考の明確化を促す

問うことで思考の材料を集めるため、問いの質や量は思考の質や量と比例する

ということを最初におっしゃっていました。そして、

  • 定義、根拠、状況、関係
  • 時代、場所による比較
  • 意見、反論、結論

を問い、考えることを進めるとも言っていました。

 

 それを確認した後、「現実の問題×哲学の問題」をお題に、

  • AI×人間
  • お金×幸福

などの5つのテーマがある中、希望者同士で一つのテーマに沿った哲学対話を進めていきました。

 私が選んだのは「性別×平等」です。こんなにぴったりなテーマがあるとは…

正直少し驚きましたが、興味のある内容をしっかり皆さんと話せて嬉しかったです。

 それぞれのグループがだいたい10人ぐらいだったのですが、1時間ぐらい(?)それぞれのグループでテーマについて話していました。

 年代もだいたい同じぐらいですが、もちろんあったこともない人たちなので、ぎこちない感じで会話が始まりました。こういう時は、最初に話し始めることができて少し笑いも取れるようなコミュ力のある人がうらやましくなります…(笑)

 

 最初は、みんなでどんどん問いを投げかけていきます。その問いを、メンターの方がドキュメントに書いていって、それをみんなで共有しながら問いに対する考えを擦り合わせていきます。

 

 まず出てきた問題として、「性別の不平等を意識するときとは」などがありましたが、後半の方になると出てくる問題の傾向がしっかり別れていきました。

  • 「性」「平等」とは何か などの、そもそもの問いの定義づけ
  • なぜ平等でなければいけないのか
  • 性別により区別されなければいけないのか
  • 誰かを尊重することは不平等につながるのではないか

など、色々な問いが出てきて、その中でも「性別によって平等でなければいけないのか」という問いからは、関連した問いが14個も出てきました。全てに答えが出たわけではないですし、答えが出ない問いもいくつかあったので、私が気になったところの会話を少し紹介していこうと思います。

 「平等」の定義や、平等であるためには…などと話している間に、そもそも「平等」の種類はなんなのか、という問いが出ました。

 「機会においての平等」なのか、「結果においての平等」なのかということです。「機会の平等」は、「過程の平等」とも呼ばれますが、誰にでも同様の機会が与えられることを指します。その上で、その人がどう動くかはその人次第です。また、「結果の平等」とは誰にでも同様の成果が与えられることを指します。これは、経済や政治の面で考えると社会主義国家がいい例だと言われています。

 また、関連した問いとして平等とは「制度面」の物なのか、それとも機会や処遇についてなのか、という問いも出ました。

 

 ただ、私はこの話に参加したときに十分な知識がなく、結果平等も機会平等も意味をしっかり分かっていませんでした。その後で調べて、少し理解した程度です。

 日本は多分機会平等よりで、「男女雇用機会均等法」などにより機会の平等を推進しています。

 サマーキャンプでは、この機会の平等と結果の平等のいいところや悪いところ、思うことなどを話していました。

 機会の平等と結果の平等、どちらも難しい考えだとは思いますが、やはり「結果の平等」で自由競争が制限されるのは、「持たざる者」がいない代わりに「持つ者」もいないということになります。この結果平等においては、ある決まったライフスタイルが正義とされることになります。すると、統制を取らなければいけないということになりえません。

 それを考えると、生きていて楽しめるのは「機会の平等」の方ではないかと思います。ただ、男女雇用機会均等法など法律面では一応整備されているのも関わらず、今まだ不平等があるところを考えると、機会の平等を整備するのみではうまくいかないのではないか。だとしたら、どういう仕組みの制度を作ればいいのか。

 

 そういう風に話を発展させて、それぞれの考えを事実や歴史を鑑みて話していきました。他のグループでも、色々と面白い話をしていたそうなので、「現実」×「哲学」というテーマは割と面白いなと思いました。

 まだ一つしかワークショップについて書いていませんが、長くなってきたのでこれもシリーズにして続けていきたいと思います。初めての経験だったし、哲学に詳しいわけでもないので、本当に面白かったです。道のことに触れるってやっぱり楽しいんだな!と思いました。

 

 最後までお読みくださりありがとうございました。私は、あまり哲学に詳しいわけではないので、言っていることに間違いがあるかもしれません。興味を持ったことがあったら、ぜひ調べてみてください!間違いがあったり、気づいたことがあったら教えてくださると嬉しいです!哲学などは、考え方が人それぞれなので、思うことは皆さん違うと思います。自分の考えだけではなく、色々な人の考えを知っていきたいです。

 

 

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