うぐいすの音

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『スティーブ・ジョブズ』1巻読み終わりました!

 こんにちは。今日は、家族で夕飯の間に色々面白い話をしました。我が家の食卓って、母親のツッコミとかもあってよく笑いが渦巻くんですよね…

あと少しでそれも無くなっていくんだって思うと、ちょっと寂しいです。

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目次

 

前半の記事も書いています!本の内容は…?

 今日は、ウォルター・アイザックソンの『スティーブ・ジョブズ1』を読み終わったので、その感想を書いていきます!

この本は、前半まで読んだ感想を少し前にも書きましたので、そちらもぜひ読んでみてください!現実歪曲フィールドについて書いてます!

 

chirpspring.hatenablog.com

 

 

 この本は、筆者にジョブズが自ら頼み書かれた伝記で、ジョブズ本人の話やジョブズの周りの人の話も多く書いてあります。それでもジョブズ本人は「この本を読むことはない」と言ったのだとか…

 ジョブズに全面協力してもらっていると行っても、別にジョブズのいいところばかり書いてあるわけではありません。ジョブズの冷徹な面や、感情的になりすぎる面も多く書いてありました。加えて、ジョブズの人間的な一面や、どういう思念を持っていたのかなどのビジネ図的な面まで。いろいろな角度から物事を書いていました。

 

 ストーリー自体は、ジョブズAppleを創設し、追い出され、ピクサーで再成功するまでの話。ジョブズの矛盾している人間性や、自分の作ったものに対する自信、性格がよくわかるような本でした。

 

ジョブズの完璧主義:周りを魅了するために

 それでは読後の感想を書いていきます!

私の中で特に記憶に残っているのは、ジョブズ製品に対する並ならぬこだわりです。

私が使っているPCは、MacBookです。そして、スマホiPhoneで家にあるタブレットは全部iPadだったはずです。父親がApple製品が好きなので、家にある電子製品の多くはApple製となっています。

 いつも気軽に使っているこの電子製品の形やグラフィック、文字のデザインなど、PCに関わる全てのことに対する創設者の情熱を始めて見ることができました。

タイトルバーのデザインのみで20回以上やり直した時の言葉が、

「毎日見るものなんだぞ!ちょっとしたことじゃない。ちゃんとやらなきゃいけないことなんだ」 

 そして、マッキントッシュMacはこのマッキントッシュの略称です)のデザインに関しても完璧主義を発揮します。

「素晴らしい芸術は美的感覚を拡大する。美的感覚の後追いをするんじゃない」

 

「少しずつラインが柔らかくなっているが、ディテールはむしろくっきりしてきた。それこそ僕らがマッキントッシュで実現すべきことだ」

 

「角ばりすぎている。もっと丸みを持たせなきゃいけない。最初の面取部分は半径をもっと大きく。斜角面のサイズも良くない」 

 この時ジョブズと共に働いていた人はこう言います。

「4番目のモデルでもう、3番目との違いがほとんどわからなくなりました。でも、スティーブはいつも批判的かつ明快で、私にはわからないような細かな点についてすごくいいだの、それはダメだのと言っていました」 

 

  また、スクリーンの表示で円や楕円を素早くかけるアルゴリズムを社員が思いついた時、他の誰もが感嘆した中でスティーブは「角を丸めた長方形はかけるのかい?」と尋ねました。

 開発者はそこまでする必要はないと言いましたが、それを聞くとジョブズは声を荒げます。

「角を丸めた長方形はそこいらじゅうにあるんだぞ!」「この部屋を見てみろ!」「外に出ればもっとたくさんある。どこを見てもあるくらいだ!」

こう言い、開発者を連れ出し3ブロックほど歩く中で17個の実例を見つけました。

「駐車禁止の標識を示されたところで言いましたよ。『わかりました。降参します。角を丸めた長方形を基本命令をして用意します』と」 

  結局、この次の日の午後、開発者は角を丸めた長方形を書くデモを完成させニコニコで事務所へと戻っていきました。

 

 こういったエピソードは、ジョブズが完璧主義者であることをとてもよく表していると思います。完璧主義者として、誰も気にしないようなディテールにこだわったから、Appleの製品は多くの人に愛されてきたのです。

もちろん、こういったことにたらればはつきものです。ここまでやらなくても、ここまで制作期限をオーバーしなくても、今の人気が保てたのではないか。そう思う人もいるはずです。でも、歴史に一番持ち込んではいけないものは「たられば」で、今残っている事実はジョブズが周りを見ずに完璧になるまで細かくこだわったこともあり、Apple製品は人気となっている」ことです。

 この完璧主義が良いものだと簡単にいうことはできません。これのせいで多くの人が振り回されてきました。でもこの性格無くして、今の発展はなかったような気もします。

細部までこだわるからこそ、後悔のない、自信に満ち溢れた製品ができる。それをジョブズの巧みな会話術で披露するからこそ、話題となりました。

私の好きなアーティストの中にMichael Jacksonがいます。彼も完璧主義者ですが、性格でジョブズと異なる面が多くあるとしても、完璧なものや芸術的なものは人を惹きつけるんだな、と思いました。

 

起伏が激しく、矛盾の塊とも言えたジョブズの行動

 そして、印象的だったのはジョブズの性格です。

彼は、物語の途中からAppleを追い出されます。自分の作った会社なのに、「会長というのは名目だけで関わりはない」と内部の人に言われるほど締めだされます。それならばと、新しい会社を作ってそこで活動をしていくのですが、この一連の流れはもちろん簡単だったわけではありません。

 作中で、ジョブズは涙もろい男と書かれています。とても感情的で、自分の現実歪曲フィールドを使って自分のやりたいようにさせる面があり、会社から追い出されそうになった時も文字通り泣きつきます。

でも、一貫しているわけではなく、自分から「やめる」といったかと思えばスカリー(当時のAppleの社長)を追放させるための人員を募ったりしました。

 

 スカリーは、もともとジョブズのスカウトからApple社に入りました。当時ペプシの事業担当社長をしていたスカリーに対し

「このまま一生砂糖水を売り続けたいのか、それとも私と一緒に世界を変えたいのか?」

ジョブズが聞き、お互いを「深い絆で結ばれた友」と表現しながらAppleを進めていきます。この「友」という言葉を、最初はどちらもが大事にしていましたが、ジョブズの支配主義が頭を出すにつれ上下関係ができるようになってきます。

 1985年、Appleの経営はジョブズの行動が原因で混乱している(赤字や従業員の1/5にあたる人数の削減)と考えたスカリーは、マッキントッシュ部門からの退任ジョブズに言い渡しました。

 

 そのスカリーに対し、ジョブズは両極端を行ったり来たりしました。

一晩のうちに揺れることもあった。

夜9時にアップルの顧問弁護士、アル・アイゼンシュタットに電話をかけ、スカリーは信頼できない、取締役会を説得する手伝いをしてくれと頼んだ同じ晩、11時にスカリーを電話で起こし 、君は本当にすごい、君と会うことができて本当に良かったと思っていると語ったりもした

  最終的にジョブズは、スカリーの出張中にクーデターを起こしスカリーを引きずり落とそうと考えましたが、その計画を知ったスカリーが残留。ジョブズに取締役会で本意を聞き、その取締役会でジョブズアップルでの全ての仕事を剥奪されました。

 

 こういった風に、ジョブズは本当にアップダウンの激しい人です。他にも、仕事をしているときはとても冷徹ですぐに人を怒鳴りつけるにも関わらず、里親や実の親に対する情は深かったりと、矛盾したところを多く持っている人でした。

 「何かを成す人は〜」と一般化するのは良くないですが、少なくともジョブズは常人とは違う感性というか、常識外れなところが多くあるんだな、と思います。

 今までのエピソードの他にも、ジョブズが他の人に対して働いた数々の無礼が載っています。

 

感想:お近づきにはなりたくないけど、一人の人間とは思えないほどの色々な面の詰まった人でした

 久しぶりに伝記を読んだ(イーロン・マスクの本と合わせて読んでいました)のですが、この本はかなり読むのに時間を費やしました。

もともとページ数が450ページと多いこともありますが、ジョブズの傍若無人ぶりに読んでいて少し疲れることもあり、数日置いて読む、といったことを繰り返すような感じでした。その間に色々な本に寄り道もしましたし。一気に読むと疲れると思います…

 淡々と読み進める感じで、特に「これが残った!これを参考にしたい!」というのがあるわけではなかったです。ジョブズはあまりにも常識はずれで、同じ職場では働きたくないしお近づきにもなりたくないタイプです。だから真似できるところは少ないけど、一人の生き方として読んでいて壮大です。ジョブズが何を大事にしていたのか、逆に何を大事にしていなかったのか、周りは彼にどう対応したのか。破天荒なジョブズの行き方は、読んでいてハラハラします。

 ジョブズの海賊精神や追及姿勢は単純に尊敬できるものでしたし、見習ってみたいとも思いました。曖昧なこと嫌うジョブズの行動は、とても興味深かったです。

 

 最後までお読みくださりありがとうございました。毎回言っていますが、ブクレポはうまく書けません… 私もこれから二巻を読んできます!ぜひみなさんも読んでみてください!

 

〜追記〜

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