うぐいすの音

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『ご冗談でしょう、ファインマンさん』読みました!No.1〜ただただ呆れる天才っぷり〜

 こんにちは。今日ぐらいに図書館に行こうと思っていたら、雨でした…

そろそろ図書館に行きたい!明日晴れれば行きます!(何の報告)

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目次

 

本の紹介&ファインマンさんってどんな人?

 今回は、ブクレポです!

取り上げる本は、リチャード・P・ファインマンさんの書いた『ご冗談でしょう、ファインマンさん』です。これ小説ではなく、自伝というか、エッセイのようなものとなっています。エッセイをあまり読んでこなかったので、分類の仕方がわかりません…

 

 

 

 上下巻になっていて、一冊300ページぐらいです。『サピエンス全史』を読んでいると、今まで普通だった分量でも「300ページあっても全然時間かからない…、内容が軽いのか…⁈」とか考えてしまいます。決して内容が軽いわけではなく、面白いのですが、サピエンス全史のイメージが強すぎて(笑)

 上下巻ですが、とりあえずはまとめた感想を二回に分けて書いていこうと思います!

 

 まずは、R・P・ファインマンさんの軽い説明。

この方は、1918年生まれ(1988年没)の、アメリカ出身の物理学者です。1965年に、量子電磁力学の発展に大きく寄与したことにより、朝永振一郎さんやジュリアン・シュウィンガーさん等とともにノーベル物理学賞を共同受賞しました。

経路積分や、素粒子の反応を図示化したファインマン・ダイアグラムの発案でも知られるそうです。

リチャード・P・ファインマン - Wikipediayより

 

本の感想:なんでこんなに天才なの…?

 それでは、本の感想に移っていきます!

この本、とにかく読んでいて一つのことを思っていました。

この人なんなの?天才すぎてイライラする!!! 

 普通、すごいキャラが本の中に出てきたら、笑ったり、すごいな〜と思ったり、するんですよね。

でもこの人の場合、なんかナチュラルに天才でナチュラルに上から目線なので、もう笑うとか通り越して呆れちゃうというか、うんざりしてくるというか…

 私の周りにも、この人は異常

(天才というほどではないと思うのですが、それでも絶対に才能があって、それに加えて努力もすごい量している人なので、なんて言えばいいかわからず…。悪い意味ではなく「異常」と書かせてもらいます)

だな、という人がいます。

 

 でも、もう次元が違うんですよね。

周りにいるすごい人と話していると、ナチュラルにすごい発言が出てきます。

もうそれにはなれたんですが、ファインマンさんはただただ天才で、読んでいて「またかよ…」みたいな感じになってくる。

 

 ファインマン著なので、別に自分でひけらかしているわけではありません。時々出てくる、「これをやっているので〜」とか、「これを始めたら〜」とか、そういうのがもういちいち天才肌で…

 あわよくばファインマンさんのすごいところを盗んで、自分も頑張りたい!とか思ったんですけど、この人の場合は本当に天才だと思います。

それでももちろん、見習いたいところはいっぱいあります。そこらへんは。二つ目の記事でs書いていきます!

 

天才エピソード① 錠前破りを極めるファインマンさん

 天才エピソードを、ちょっと書いていきます!学問関係でももちろん天才ぶりを発揮しているのですが、それはただ天才というだけではなく、二つ目の記事で書いていきたい見習いたいポイントも関わっているのであとで紹介します!まずは、ファインマンさんが学問と関係ないのに極めたところから!

 

 上巻で出てきた意味不明なエピソードとして、金庫破りを紹介します!

もはや何のために極めているのかわからないんですが、この方、金庫破りを極めています。

ファインマンさんがプリンストン大学院政となり、教授の樹種を務めるようになったプリンストン時代。彼らが機密書類を入れていたキャビネットは、一応鍵が付いていたものの、ピン三本で開くような簡単な南京錠でした。そのため、キャビネット用に長い棒を作り、それを取っ手にはめた上で南京錠をつけるようになりました。

 

 ファインマンさんは、これを開ける仕組みをすぐに理解し、欠点を指摘しました。

それに加え、不在の人の種類が必要になった時に自分で錠を開けて取るようになったため、新しい組み合わせ錠のついた金庫式キャビネットを使うようになりました。

 

 ここでファインマンさんは止まりません。早速、自分の金庫式キャビネットをいじくりまわして、どうやった正解のナンバーがわかるようになるのか試行錯誤します。ナンバーのコンビネーションを知らなくても開けられるようにと頑張ってもうまくいかず、金庫破りの本まで買う始末です。

 …という風にやって行ったら、最終的に大佐の真鍮製の金庫を開けたり超重要書類が入っている金庫3つを連続して開けたり

周りがファインマンさんが自分の金庫に近づくことを恐れるまでになりました。

 

 ここら辺は、まだ「天才」というイメージよりも「変な人、面白い人」というイメージで読んでいました。この前後で、ファインマンさんは検閲制度(当時住んでいた、技術者の集まるロスアラモスには検閲があったんです!)をどこまですり抜けられるかを試すため、遠くに住んでいる妻と暗号でやり取りをしたり、検察官を言い負かしたり…

 

天才(?)エピソード② 「ネコの地図」自由奔放なファインマンさん

 上巻のファインマンさんは、天才っぷりというよりは、彼のユーモアや、一直線なところなどがよく描かれていました。

 生物学に関して勉強しているときに、仰々しい名前がついている筋肉が、猫でいうとどうなるのか以前にどう神経とつながっているのかもわからなかったため、図書館で猫の解剖図を借りようとします。

その時に使った言葉がこちら。

「ネコの地図を探して欲しい」

 

猫の地図…まあ、気持ちはわからなくもないですけど、曲がりなりにも生物学を学ぼうという気持ちがあるのに、それはいかがなものでしょうか。

 母親もこの本を10年前ぐらいに読んでいるのですが、「生物学者の人たちに喧嘩売ってるよね」って言ってました(笑)

 しかもそのあとのプレゼンで、筋肉の名前等の解説からファインマンが始めたら、そんなものはもう知っていると学生が指摘し始めます。

「ええ?ほんとか?」

「道理で四年間も生物学をやって来た君達に僕がさっさと追いつけるはずだよ。」それこそネコの地図を一五分も見ればわかることを、いちいち暗記なんかしているから時間がいくらあっても足りないのだ。

 

なんか、この人、国語の読解問題絶対下手なんじゃないかな、と思います。他人の気持ちを読み取るのが下手というか、そもそも読み取ろうとしていないというか…

どうせ、ファインマンさんが国語の読解問題に精を出し始めたらすごい点数が取れるような気もしますが…

でも、単語を覚えるよりも物事の本質を理解する方が大事だということには反対できないです。本質を理解するために単語を覚えて整理している面もあると思いますが、色々な意見があるんですね。

 

 

天才エピソード③ 個展を開いたファインマンさん

 そして、下巻での天才エピソード。

まずは、芸術のお話。

 この人は、ノーベル賞を取った物理学者だということを忘れないで聞いてください。この人、アマチュアで絵の個展を開いています。

 この章の冒頭の文がまず、

あるとき僕はとあるパーティーで、ボンゴ・ドラムを叩いていた

から始まります。ボンゴ・ドラムとは、キューバの民族楽器らしいです。まずここで、楽器できたんだ…という一瞬の衝撃。

 

 彼は、高校時代にかけるものと言ったら「ほとんど直線ばかりからなる砂漠の中のピラミッド」ぐらいのものでした。時々それにヤシの木や太陽がつけたされます。友人からデッサンを教えると言われた時には、「絵を描く才能など薬にしたくもなかった」と言っています。

 ちょっと話そらさせてもらうと、ここで「絵を描く才能がない」じゃなくて、「絵を描く才能など薬にしたくもない」って言っているところが、自分のキャパシティを知っている人の発言だな、と思いました。

 

 さて、この後、ファインマンさんは自分でいろいろと工夫することで線描画の書き方を習得していきます。教わっていた先生が、自分で新しい手法を編み出していくことを大事にしていたというところもあるので、どんどん腕を上げていきました。

 何人かに絵を買ってもらうようになり、友人に言われて絵の値段を試しに三倍にして見ても、200ドルの絵を買う人が出てきました。絵を買ってもらって、買い手の人と関わったことで、自分の絵が喜怒哀楽に変わると知ったファインマンは、芸術の面白みを理解しました。

 ロサンゼルスの都市、パサデナで最もエレガントなデパート、ブロックスに絵が飾られるようになったり、美術の作品の審査員をやったり、最終的には個展まで。

 この年代は正確には本にはかいていませんでしたが、その後に出てくる話が1950年代と描いていることなので、同時期のものだとしたら当時ファインマンさんはコーネル大学カリフォルニア工科大学の教授なはずです。

1956年に、二番目の妻とボンゴ・ドラムの騒音や四六時中没頭する微積分が原因で分かれているので、ボンゴ・ドラムを考えるとこの時期かも…

大学教授の仕事と合わせて自分の研究、それに音楽と絵画までやっています。すごいですね(もうそろ適当)。

 

天才エピソード④ 初の楽器でも弾けちゃうファインマンさん

 1960年代に出版された『ファインマン物理学』ですが、この本の表紙はボンゴ・ドラムとなっています。

本当に彼はドラムが好きだったようで、楽譜の読み方もままならないのに「サンフランシスコのバレー団でドラムを叩いてくれないか」と言われるほどの腕前。

パーティーで、初めて見るカウベルという楽器を弾いてみたら、パーティーの主催者に「あのカウベルを叩いた男は一体どこの誰だい?あいつのリズムはすごいよ!」と言われる始末。

 

まとめ:ひがんでいるわけじゃないですよ!多分!

 こう言ったことが、自然にでてくるので、読んでいてお腹いっぱいになってきます…

 どちらかというと、下巻の方が専門的用語が多くなってくるので、ファインマンさんの「道化」ぶりがよく表されている上巻の方が面白いと思いました。

 天才天才と言っていますが、茶化す気持ちは多分ほとんどありません!読んでいて、自分にないものを持っている人をずっとみているとやるせない思いが湧き上がってきますが、それでもひがむ気持ちよりも、純粋に驚くというか、そう言った感覚の方が強かったです。

この記事だとひがんでいるような面が多く見受けられるかもですが、次の記事ではしっかり尊敬できるところを書いていける…はずなので!

 

 ということで、今回はファインマンさんの天才ぶりを表すエピソードを紹介してきました!次回の記事で、ファインマンさんの見習いたいところを色々紹介していきます。ぜひそちらも読んでいってください!

 

 最後までお読みくださりありがとうございました。ファインマンさんてすごい人なんだな〜、お腹いっぱいだな〜って思ってくれたら嬉しいです!

 

 

追記

 

chirpspring.hatenablog.com