うぐいすの音

17歳の女子が運営しているブログ。本のレビューなどしていきます。

高校の授業で詩を作ったので、載せます!

こんにちは!寒さも厳しくて、毎日震えながら起きています…。

 

 

冬休み中に、学校では詩の宿題が出ました。

休みに入る前に詩について簡単に学び、いくつかの詩にさらっと目を通して表現技法などを学びました。そこで学んだことを参考に、冬休み中に自分で詩を一編作ってみよう!という宿題です。

 

 

 

 

今回は、ただ作った詩を載せるだけだと少し味気ない気がしたため、詩を載せて、その後にどうやって作ったかをかいていきます。といっても、詩に全く詳しくない一般の高校生のため、暖かい目で見てくれると嬉しいです!

 

目次

 

作成した詩

ぼくのすきなひ

さく・あまみ あめ

 

さんさんしくしくぽとぽとざああっ

ざんざんばんばんだんだんぴかりっ

 

まどからみどりのかっぱがみえる

かえるのかっぱがみちをまう

それをあわててかさがおう

みずたまもようのかさがおう

 

みまもるかさはもりのいろ

あいいろ、こんいろ、うすぐんじょう

やまぶき、まつば、こけのいろ

 

それをじゃましてしずくがぽとり

わたしをみてと、またぽとり

しゅやくはわたしとついでにぽとり

 

しずくはやねをとびこえて

しずくはがらすにえをえがく

 

さんさんしくしくぽとぽとざああっ

ざんざんばんばんだんだんきらりっ

 

ぼくのすきなひ、あめふるひ。

 

 

作り方、思ったことなど

上記の詩が、私がお風呂上がりに髪を乾かしているときに思い付いたものです。

リズムに乗せて朗読をしてみれば、思っていたよりもよくできたかもな〜と満足しました笑。

実は、この詩は昔から好きだった詩に限りなく影響を受けています。谷川俊太郎の『詩ってなんだろう』という詩集に載っていた、山田今次の『あめ』です。

 

あめ

山田今次

あめ あめ あめ あめ

あめ あめ あめ あめ

あめは ぼくらを ざんざか たたく

ざんざか ざんざか ざんざん ざかざか

あめは ざんざん ざかざか ざかざか

ほったてごやを ねらって たたく

ぼくらの くらしを びしびし たたく

さびが ざりざり はげてる やねを

やすむ ことなく しきりに たたく

ふる ふる ふる ふる

ふる ふる ふる ふる

あめは ざんざん ざかざん ざかざん

ざかざん ざかざん  

ざんざん ざかざか

つぎから つぎへと ざかざか ざかざか

みみにも むねにも しみこむ ほどに

ぼくらの くらしを かこんで たたく

*1

 

この詩は子供の頃に家族でよく読んでいて、その独特な擬音語や踊り出すような雰囲気が好きでした。今改めてみれば、この『あめ』の人たちの暮らしの厳しさが目に浮かびますが、子供の時はそんなことは全く考えず、ただただ音に出して楽しい歌、という印象でした。

 

もともと私の中にはいくつか「好きな詩」というものが既にありました。『あめ』や『へび』などの子供が好きなものはもちろん、谷川俊太郎『朝のリレー』、石垣りんの『崖』や新川和江の『わたしを束ねないで』など。

教科書に載っているものが多いにしろ、そういった意味で「詩」に対する抵抗はあまりないと思います。「詩」というと「ポエマー」など少し揶揄うような雰囲気が連想されますが、絵画も音楽も詩も、全て何かを表現するという意味では一緒ですし。

 

好きな詩があって、あまり抵抗はなかったとはいえ、1から自分で詩を作ることはあまり得意ではありません。何をどうすればいいのかが全くわからないからです。

キーワードを書くといっても、何を書き出せばいいのかもわからないし、ただそこにある風景を描くだけになってしまいます。そもそも、一つの景色や物事で自分がどう思ったかを書こうとしても単なる説明文になっちゃいそうで…。

 

最初は、ちょっと穿った見方をして、叙事詩を書いてみようかとすら思いました。

参考までに…(個人で勉強したまとめです。注意は払っていますが、間違いがあったらすみません。)

  • 劇詩
    • 舞台で上演されることを目的としない、劇形式の「詩」
    • 歴史歌、物語歌、謡曲など
    • 詩劇:詩の形式をとったセリフによる劇
    • 日本で言うと、能楽や歌舞伎が詩劇にあたる
    • そのセリフが文章に起こされて出版されてたりしたら、それは劇詩
    •  
  • 叙事詩
    • 実際に起こったかどうかは抜きにして出来事が述べられていれば叙事詩
    • 昔あった出来「事」を叙(の)べる詩
    • 日本で言うと、平家物語古事記叙事詩にあたる
  • 抒情詩
    • 個人の「感動」「感情」「情緒」を盛り込んだもの
    • 主観の感情を率直的に歌うもの
    • 現在:拡大解釈や詩のあり方の変化が進み、抒情性は全ての詩にあると言われるように
      • エモければ抒情詩(叙事詩や劇詩も含む)

 

ですが、叙事詩を作るとなればもっと何をすればいいのかも分かりませんし、物語になって授業でも「詩」とは認められなさそう。あと、絶対先生が求めているのはそれではないので、諦めました。

 

やり方がわからないなら、何かをパクればいいのでは?と思ったのがその次のステップ。

パクるといっても完全にコピーするのではなく、その詩から発想を得て、それをもとに何かを作ると言うことです。

そこで槍玉に上がったのが、家族で歌詞の美しさについて話していたBUMP OF CHICKENの「魔法の食卓」や、個人的に好きなポルノグラフィティの「今宵、月が見えずとも」。yamaの「春を告げる」など。音楽は指示されなくても聞きますから、歌詞を意識して聞いて、何か使えるものはないかな、と探していました。

 

そして、「魔法の食卓」を参考にしたちょっとしんみりとした雰囲気の詩にするか、「あめ」をもとにしたリズムのある楽しい詩にするかの二択となりました。

*ちなみに、「魔法の食卓」の歌詞は本当に綺麗なので是非聞いてみてください。未来の自分が過去の自分に語りかける内容のものです。

www.uta-net.com

 

 

どうせ作るなら簡単な方がいいよな…と言う考えのもと、お風呂の中で考えてみて、「あ、なんかできそう」となった「あめ」を選びました。本当に軽い気持ちで作り始めたら、雨を窓が叩いていて、その雨粒の向こうで親子が歩いていて…という光景が浮かんだので、そこに要素を追加して行ってできたのが上記の詩です。

 

正直、作り始めたらもうそこからのハードルはぐっと下がると思います。問題はそこまでの道のりかなと。ただでさえ宿題で「指示されて」作るもので、その上「詩」という普段馴染みのないものがテーマです。それなら、自分の好きなものや、好きだったものを使ってちょっとでも楽しみを見出さなければやってられません。

 

わたしが今回作った詩は、個人的にはかなり好きですし、いい出来だな、と自分で思います。初めてに近いとなれば、作った詩に羞恥心を持たないだけでもかなりの出来なのでは。

それでも三連の使う色の名前などは悩みましたし、好きだった「あめ」に比べるといい出来、なんて思えません…(本職の方と比べて落ち込むなんて変な話ですが笑)。

 

冬休みが明けてからの国語の授業では、作った詩をもとに作者を明かさずクラスメイト同士で分析するんだそうです。果たして宿題をやってきたのがどれくらいの人数いるのかは分かりませんが、ちょっと楽しみです。(このブログは冬休み中に書いています。)

 

ということで、今回は自分の作った詩と、それに関して少し思ったことを書いてみました。楽しく作れたし、楽しく振り返りも出来たので満足です。これで、安心して冬休みの残りをダラダラして過ごしたいと思います!といってもこの記事を書いているのが1/5で、あと半週間しかないのですが…。

 

最後までお読みくださりありがとうございました!名前を出した「魔法の食卓」や「今宵、月が見えずとも」など、是非是非聞いてみてくれると嬉しいです。とてもいい歌なので!

*1:引用元:響け!!言霊 第7回“ことばのがっしょう”群読コンクール 参考詩