こんにちは。私もそろそろ入学で、不安と期待と緊張が入り混じっています…。何が起こるか、どうなるのか、怖いことも不安なこともありますが、それでも楽しみです。
さて、今日は、本を紹介していきます!
目次
本の内容紹介、著者紹介
このごろ、学校図書館にとても興味があるため、それに関する本を読んでいました。
今回ここで紹介するのは、
松田ユリ子さんの『学校図書館はカラフルな学びの場』、
です。
この本は3章に分かれていて、
1章目…エピソード 学校図書館の学びはカラフル!
2章目…カラフルな学びの場になるための方法
3章目…学校図書館と生涯にわたる学び
のそれぞれの関連するいろいろな内容が書かれています。
松田ユリ子さんは、山形県生まれ。
神奈川県で司書として採用され、5つの県立高校に学校司書として勤務(この本刊行時の2018年まで)。
また記事を書こうと思っている、『学校図書館をハックする』という本の訳者のうちのひとりでもあります。
感想:第一部より
まず思ったことが、「これは図書館の話ですか?」ということ。
新聞委員会じゃないの?生徒会本部じゃないの?
本当に図書委員会?
っていう感じ。
以前『ニュースがまちがった日』という本を読んで、そこでは放送部のあり得ないほどの仕事量にとても驚きました。
ここでも、とても忙しそうだな〜とは思いますが、それは委員会活動、生徒会活動の範囲をあまり超えないものだと思います。
私が図書委員会の仕事とかに憧れがあった(小学校では図書委員長とかやってましたが、中学校に入ってからは他の役でした…)ため、
単純に「楽しそう!憧れる!」と思ったのもあるかもしれませんが、
マイナスなイメージはあまりなく、やってみたいな…と思う限り。
図書委員会の活動でいろいろなアーティストに連絡をとって、その質問企画から雑誌を作ったり…
大演芸大会と称して隠れた生徒の才能を発揮できる場を作り人を集めたり…
図書館誌に載せた生徒の絵に先生からクレームがついたため、その生徒の絵を展示して展覧会のようにしたり…
ここに載せたのは、行われたことのほんの一部。これ以上にいろいろなことが本には載っていました。
なんというか、「全てが生徒の手から」と言えるのかはまだよくわかりません。
本を読んでいるうちでは先生から(松田ユリ子さんから)の助言などもかなり多そうだし。
でも、もともとあったことに対し先生が助言だったり疑問を問いかけて、そこから新しいことが始まっているんだろうな、という気はしました。
先生の問いかけとか、先生が何かをやりたいと思っている子供を見つけるのが当たり前のようになっていて、
その当たり前の上にどんどん生徒の「やりたい」が重なっていっている感じ。
お菓子を持って行けたり、電子機器を多分に使えたりする「高校」だからこそできるだろうことも多くありましたが、私もやってみたい!!と思うようなことも多くありました。
私は本が大好きなので本があればそれでいい、とも思います。
だけど、それだけではなく、「生徒の心を開けて、開いてもらえる場所」という役割が図書館には必要なのかも。
松田ユリ子さん自身のやっていることは、かなりロックだな〜とも思います。ペンキで扉塗り替えたり、私にはあまり想像できなかったことです。
「この本で読んだこと=今の学校図書館」とか思ってはいけないはずです。
多分、これは全国の学校図書館、学校司書さんの中でもかなり稀有な例なはず…。自分の世界は確かに狭いですが、だからと言ってこれはスタンダードと思えば自分の行く/いっていた高校に期待を裏切られそうです。
そう思わずにはいられないのですが、それでもこういった学校に行ってみたい…
アーティストに手紙書いたり、講演会を開いたり、本の著者をお呼びしたり、やってみたい!!!
しかも、これらのほとんどが元々の目的というよりは、「〇〇したい」という目標のうちの一つの手段なのですから!
それができる環境があること。
声を上げることができること。
やりたいことができること。
応援してくれる先生がいること。
もちろん、いろいろな挑戦をして、その中には失敗と言えるようなこともあったかと思います。
本の中に書かれている例は、選別された上での例なはずです。
だけども、この先生のいる高校に行ってみたいです…。
絶対に楽しいはずだし、本を読む以外の目的を与えられた学校図書館を自分で見てみたい。
感想:もちろん第二章からも!
第一章メインで感想を書いてみましたが、そこだけが面白いわけでは当然ありません。
まず、絶対に読んでもらいたい部分。
この本の98ページに、『生徒が何かを「ヤリテー」と口走ったら』先生はどうするべきかという、イメージマップのようなものの写真が載っていました。
これは、先生にならなくても役立つものな気がします。できれば、皆さんにみてもらいたいです。お近くの図書館等にこの本があれば、98ページをご覧ください!
(買ってください、というのが一番いいのでしょうが、残念ながら私も買うより図書館・BOOK-OFF派なので、お財布にゆとりがあれば買ってください…)
そして、第2章、第3章では、
どうすれば学校図書館が「カラフルな学びの場」になるかということと、
学校図書館にこれまで関わってきた卒業生、教師などからのコメントや、学校図書館で学んだこと、学校図書館の役割(使命)などが語られていました。
例えば、学校図書館のイミとは。
別に、何もせずにそのまま「楽しさを感じられる活動」ができるわけでもありません。
さまざまな生徒が来館するには、図書館が「イミある場所」にならなければいけないからです。
そういう時に、「イミある」生徒にとっての潜在的ニーズや顕在的ニーズに気づき、それに対応することが必要となります。
学校図書館は、本のみがある場所ではありません。
漫画、雑誌、写真集、絵本、CD、DVD、インターネット…。
そういったものの中から、生徒が必要としているものは何か、生徒が欲しているものは何かに気づき、それを埋めていきます。
他にも、
ぬいぐるみ、フィギュア、囲碁、将棋、チェス、タロットカード、けん玉、ヨーヨー、ハンドスピナー、ドラムセット、ロッキングチェア、ソファーなど。
例を挙げれば限りがなく、意表をつくものほど良いそうです。
私が前にいた中学校の学校司書さんに、この前話を聞きにいきました。
そうすると、転勤なさった先生からソファーをいただいたらしく、かなりどっしりとしたソファーが図書室の一角に。
本を読む生徒も利用することはありますが、本を読まない生徒が図書室に行く原因にもなったとか。
そういうのを聞くだけでも、図書室に人が増えてくれただけでも、私としては嬉しくなります。
私は本が好きだから、本のある空間に人が来てくれただけで嬉しいです。
それは、本を目にする人が増えるということで、本が身近になるから。「本を読んでいる人=根暗」みたいなイメージも少なくなります。
それに加えて、図書館が「本を読む場所」以外にも「楽しい場所」というイメージがついてくれたら、それもそれで嬉しい。
いろいろな才能だったり、やりたいことだったりを開花できるような場所が学校にあって、しかもそこが私の好きな「図書室」なんです。
確かに、図書室はリソースを集めるにぴったりの場所です。
だからこそ「サードプレイス」的役割を果たすのにもあっているでしょうし、本だけでなく音楽、芸能関係、他にもいろいろな方面の資料(おもちゃとか)を集められたら、一度は足を運んでみたくなる人も増えるでしょう。
ただ、読んでいて、少しうーん…となることもありました。
そのうちの一つとして、今までの図書室を私が好きだった、ということがあります。
私は本が好きだから、本があるだけである程度満足できます。
決してそういう人だけではないということや、本以外のものが図書室にあることの重要性だったり楽しさだったりを学んでいるつもりでも、
あまりにも私の想像していた「図書館」と違うと、本はいらないのかな…という気持ちになることも。
今度感想を書く予定の『学校図書館をハックする』という本を読んだときにそれはとても感じたため、ここでは多くは書きません。
ただ、読んでいて「これだけが正解」と思ってはいけないな、と感じたのも事実です。
私がこの業界に興味を持ってからの時間がとても浅いため、いろいろな人の考えを知るまでには至っていません。
それでも、環境がとても恵まれていたため数人の学校図書館の関係者の方々に話を聞くことができました。
そういったことを鑑みながら、「いろいろな意見がある」ことを念頭に調べていきたいです。
最後に
ということで、『学校図書館はカラフルな学び場』の感想を書いて来ました。
いや〜、やっぱり面白い!こういう考えがあること自体を知らなかったから見るもの聞くもの全て新しい、といった感じです。
更地から新しいものを学んでいけることが嬉しいし、やっぱり楽しい。
公立校ではなく、図書館もほぼほぼ電子で実物としてはおしゃれなカフェ程度の本棚と本がある程度(…だと思っています。でも、ちょっと校内を見て感じたことだけのため実際は違うのかも…?)の学校に行くため、学校図書館としての取組はあまりできないと思います。
だけど、学校の中だけに縛られず、自治体だったり、近隣の学校だったりとの連携なら、できることも増えるでしょう。
いろんなことをやりたいし、いろんなことを学びたい。
そういった前向きな文章で、ISAK入学前日の記事を絞めようと思います!
最後までお読みくださりありがとうございました。このあとは、ISAKに入学してからもある程度は記事が書けるようにちょっと貯めておく用の記事を書きます!一個かけるか二個かけるか…不安ですが、とりあえず頑張ります!(笑)