こんにちは。あともう少しで、まとめていた歴史のノートをまとめ終わるので明日完成させたいです!勉強していると色々気がかりなことがあったり体調が悪くたりしても楽しめるので、とてもありがたい存在です…
かと言って、結局は「勉強やだ〜」とか言えるから、学校の生徒だと色々自由に言えていいな〜と思いました。あ、私は生徒じゃないんで「子供」って言い換えます!(それもそれでなんか癪だけど…やっぱり未成年にしようかな)
目次
『サピエンス全史 上』内容と、前回までのまとめ
今回は、『サピエンス全史 上』の感想第3部を書いていきます。
まず、昨日までに書いてきたことをまとめます!
この本は、ユヴァル・ノア・ハラリさんが書いた『サピエンス全史』の上巻。2016年発刊です。ホモ・サピエンスの前の人類種、サピエンスの台頭の理由、その後のサピエンスの発明とそれぞれの革命について、を語っています。
様々な内容があるので、読んでいて一つ二つは興味のある分野とつながるはずです。全てしっかり読むのももちろん面白いし、興味あるところだけをちゃんと読むのでもいいかもしれません。
私は読んでいてとても面白かったので、まだ前巻しか読んでいませんが、上下巻どちらも買ってもらうよう親に頼んでいます!
昨日は、サピエンスの台頭した理由と、人類が起こした「史上最大の詐欺」について書きました。どちらも三大革命のうちの一つで、認知革命と農業革命です。今日の内容につながるところもいくつかあるので、ぜひ読んでみてください!
そしてこの記事では、前回書ききれなかった感想を書いて行きます。
グローバル化:「純正な文化」って何?
今まで書いてきた革命は二つ、認知革命と農業革命でした。残りの一つは科学革命です。ですが、ここでは科学革命の説明を書けません。なぜなら、科学革命について知るには下巻を読まなければいけないからです!
ここで書くのは、一巻の第3章「グローバル化を進める帝国のビジョン」についてです。
この章、私的にはとても面白かったです!本書の内容をまとめて行きます。
まず、農業革命以降、定住生活が増えました。それにより集落も争いを経て大きくなり、人間社会は大きく複雑になって行きました。
それに伴い、人間を集団たらしめている虚構(想像上)の社会秩序を維持する構造も精巧になっていきました。
神話と虚構により、それぞれの地域で人は「こうすべき」と言ったその地でのルールや特定の方法に縛られるようになりました。
江戸時代の日本でいうと、士農工商の身分制度や着るものなどですね。縛られることにより、見ず知らずに人々は効果的に協力できるようになります。
これらの人工的なネットワークのことを、私たちは今「文化」と読んでいます。
この「文化」。昔は、文化とは外界からの干渉がない限り同じ信念や価値観を持つものと言われてきました。
今は、文化を研究する学者の大半が逆を結論としています。「文化は環境の変化に対応してかわり、近隣との文化の交流を通じても変わる」ということです。
これは、中世ヨーロッパの貴族たちの文化の変わりようからも表されます
キリスト教と武士道の矛盾を追求するうちに、戦場での武勇と宗教的献身を一度に表せる十字軍がそのいい例です。詳しくは、ぜひ本の方をお読みください!
また、私が特に面白かったのは「純正の文化」についてです。「純正の文化」と聞いたときに、何を思い浮かべますか?その地でよく食べられている食べ物、その地で着られていた着物、色々なものがあると思います。
しかし、本にはこうあります。
独自に発展し、外部の影響を免れた古代の地元の伝統から成るものを指して「純正」というのなら、地上には純正な文化は 一つとして残っていない。
例えば、トルコ料理といったらトマトのイメージがありませんか?ウィキペディアを見てみると、使われる主な野菜の4番目に名前が挙がっていました。それに、トマトといったらイタリアではパスタやピザなどにトマト、トマトソースが使われていますよね!
しかし、当初トマトが栽培されていたのはアンデス山脈付近ですから、南米です。15〜17世紀にかけてスペイン人がトマトを持ち帰り、ヨーロッパに広めたそうですが最初は食用としてではなく、観賞用だったそうです。
そして、18世紀にようやくイタリアがトマトを食用として使い始めました。これがトマトがヨーロッパで料理に使われるようになった経緯で、たった300年前の事です。昨日は7万年とかの単位で話していたので、とても最近に思えます。万の単位を持ち出さなくても、長い歴史の中で見れば300年なんて最近です。
ですが、その最近入ってきた食べ物がもうその国を代表する野菜になっています。これは、トマト以外のエスニック料理でも言える事です。唐辛子やココア、ジャガイモなど。
先住民の文化、それは近代化の印だった
また、私が面白く思ったのは「北アメリカの大平原で暮らしていた先住民」の話です。いわゆるインディアンですね。
あなたがイメージするインディアンって、どんな姿ですか?
私がよく見るのは、羽飾りのついた装飾具を頭につけ、ヒラヒラした服を着ている男の人たちが馬を乗り回して開拓者と戦う姿です。
私と同じように馬に乗っている姿を想像する人も多いと思います。
さて、もう見当はついているかもしれませんが、この馬もインディアン特有の文化では全くありません。むしろその逆です。
コロンブスがアメリカ大陸を発見した1492年、アメリカ大陸に馬はいませんでした。
その後、ヨーロッパ人がアメリカにきて馬が取り入れられた結果、17・18世紀に北アメリカ西部の平原では軍事的・政治的に革命が起こりました。
開拓者に突撃する19世紀のインディアン(スー族など)は、とても格好よく見えますが、それは「グローバルな力がもたらした、近代文化」だったのです。
これってかなり面白くありませんか??
トルコのトマトについては、はやみねかおるの本(気になる方は夢水&クイーンの「オリエント急行とパンドラの匣」をチェック!!…確かこの本)で出てきていたので知っていました。
が、インディアンについては本当に初耳だったし、びっくりしましたがそういえばそうですよね。
最近の歴史漫画を見ていると、サラブレッドのようにかっこいい馬に乗る信長とかがいますが、実際は自転車と同じくらいが最高速度のポニーサイズの馬だったという説がよく言われています。
そういったように、今まで自分たちが「これはこの国の文化で、歴史の一部」と思っていたものでも、その一部もしくは全体が当時のグローバル化の結果だったのかもしれません。
統一:貨幣と帝国の話
今までは「私たちVS彼ら」だったのが、人類統一できる可能性が出てきたのも、この頃でした。貿易商人や征服者ができた事で、「誰にでもどこにでも当てはまる秩序」が求められつつあったのです。
その中の例の一つが、「貨幣」です。りんごと靴を交換したくても、りんごの質や靴の種類、前例などによって、交換の仕方は何通りもあります。それならばと生み出されたのが、貨幣です。
この貨幣、作中では「最も普遍的で、最も効率的な相互信頼の制度」と言われています。貨幣に関する部分も面白いので是非!!
本の最後の方では、「帝国主義」に関して書いてあります。超簡潔にまとめると、「帝国主義はただ悪いわけでもないよ」って話です。
今インドにある民主主義や英語、鉄道網、法制度、クリケット、紅茶、そういったものを「帝国主義の遺産だから」と廃止しようとする人はどれくらいいるのでしょうか。
もちろん、正当化されるわけではありませんが、帝国主義によってもたらされた良い面ももちろんある、という事。
そうして、今実現しようとしている「グローバル帝国」。国家が独立性を失い、グローバル企業の考え、国連での繋がり、そういったものを無視して何かを強行できる国はありません。このグローバル帝国の考えも、とても面白いものでした。
感想:長い歴史の中で、どう世界は変わっていくのか
という事で、今回は帝国主義や、文化など、上巻第3章に書いてあることをまとめてきました!最初は、第3章についてと、全体の感想とかもかけたらいいな〜と思っていましたが、次の下巻の感想とまとめようと思います。ここでは少しだけ…
読んでいる間に割りと思っていたのが、歴史って長いな、ということです。まがりなりにも歴史の授業は大好きだったので、そんなことは知っていたつもりだったんですが、
高齢出産続きの超長寿一家だったら、キリストが生まれてきてから50人もこの世界に生まれてきてないかもしれないんです。
もちろん、現在でさえ40を超えた出産は危険が伴います。実際には倍以上の数がいるでしょうが100歳まで生きた人が20人と1人いれば、もう21世紀経っちゃうんです。
うまく伝えられませんが、それから見たら一年一年は短くて、地球が過ごしてきた時間は途方も無いんだな、って思います。2000年を短く感じられるようになりました。
何回も言っていますが、内容が濃いのでお忙しい方や興味お持ちきれない方などは飛ばし飛ばしがいいかもしれません。ですが、是非興味を持ったかたはページをめくってみてください!
最後までお読みくださりありがとうございました。明日からは、『サピエンス全史 下』を読んでいきます。是非感想にもお付き合いください!
追記