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追分の宿〜小田井の宿へ 中山道を歩いてみました!No.3

 こんにちは。またまた今回はこの前の続きとして中山道を歩いた話を書いていきたいと思います!

 

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 前回・前々回では追分の一里塚〜小田井の宿の浮世絵が描かれた場所までを歩いてきました。浮世絵の描かれた場所がどこか地図上だとはっきり把握できなかったのですが、だいたい全ての行程を歩いたと言っていいと思います。この浮世絵の場所から少し歩いたところで小田井の本陣につき、そのあとは小田井城址にいきました。

 なので今回は、

  • この前書いた小田井の浮世絵について
  • 小田井の本陣について
  • 小田井城址について

の3つを書いていこうと思います。

 

 前回は、小田井の宿の浮世絵が描かれたらしきところに着くまでを書きました。大抵小田井や追分付近から見える山というと浅間山と言われます。その地域で一番大きいのは浅間山なので、それは当然のことです。小田井の浮世絵に描かれた山も浅間山と多くの人が言っています

 浮世絵を見ると、少し角ばった3つほどに別れた山の右側に小さい山が描かれて見えます。最初、この山は小浅間山かなと思いました。小浅間山浅間山の隣に出っ張って出てる少し小さめの山なので、当てはまります。

 でも、実際に小田井の宿に向かうと少し違って見えました。描かれている川からして、浮世絵が描かれたであろう場所は特定できたのですが、そこから小浅間は見えません。御代田町や軽井沢付近からは小浅間は見えないのです。

 …と、悩んでたら岸本さんが少し高い場所に連れて行ってくれました。

そうして、後ろを見ると絵とそっくりの山がありました!!長野県は色々なところに山があるのですが、そこ、御代田町も例外ではなく浅間山の麓でもあり、平尾山という山の近くでもあります。平尾山は佐久平を一望できる古い火山で、今はハイキングで人気になっているみたいです。

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絵と照らし合わせてみても平尾山の形と重なる!ということで、この浮世絵に描かれた山は浅間山ではなく平尾山!ということで決着がつきました。(写真が見辛くてすみません!!)

 

 そのあとは、小田井の本陣前までスムーズに動き、筆塚へ向かいました。筆塚は、「小田井本陣入り口」という標識の横にありました。

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筆塚自体は筆を供養するもので全国各地にあるそうです。小田井の筆塚は、本陣の主人のために作ったものだと聞きました。小田井の本陣の主人は、寺子屋も開いていて、その寺子が大きくなってから明治時代初期に筆塚を建てたそうです。

 

 そうして入り口の標識を横に歩いていくと、枡形がまたありました!本陣への目印です。小田井の宿は飯盛り女を置かなかったことから、女性もいやすい「姫の宿」と呼ばれたそうです。和宮降嫁の際もお昼ご飯を小田井の宿で撮っています。小田井の本陣は安川家によって管理されていましたが、今もその客室部分がしっかりと良好な状態で残っているそうです。本陣の外観をみてきましたが、とても立派なお家でした。まさに「お屋敷」と行った感じで、予想よりも大きかったです。

この時代の本陣は二階がなかったそうです。上に階を作ってしまうと、偉い人が泊まった時に暗殺される可能性があるということで作られていませんでした。小田井の本陣もそれに習い、大きい家なのに平家でした。

 

 小田井の本陣についたのがだいたい5時15分ごろでした。結構暗かったのですが、近くに小田井城という城があったことを聞き、歴史オタクの弟が食いついてしまいました… と言いつつ私も興味があったので特に反対せず、途中に寄り道を挟みながら小田井城址へ。

 小田井城は戦国時代に建てられた城です。しかし、武田信玄による信濃ぜめの中1544年に撃ち落とされました。城主の小田井又次郎他、多くの将兵たちがなくなったそうです。

 今は城は残ってなく、跡が公開されています。私もその跡を歩いてきました。佐久地域は、「田切」と呼ばれる独特の地形がとても多いです。火山灰などでできた土地に川が流れるととても侵食が早くなり、崖のような地形ができやすいのです。この小田井城も三方を田切地形で囲まれ、天然の要害を持っていました。後の一方はいくつかの堀を作ったらしく、その堀の跡が残っていました。ただ、城は広く少数で籠城するには向かなかったと言われています。本郭の中央にはマイマイ井戸と呼ばれる螺旋状の井戸の跡がありました。マイマイとはカタツムリのことを指すらしく、螺旋状の井戸はマイマイ井戸と呼ばれるそうです。暗かったこともあり窪みが見える程度でしたが、当時はもっと深く掘られていたでしょう。周りを林に囲まれていて、平尾山や浅間山もよく見えました。ちょうど夕焼けが終わる時間帯だったこともあり、景色が綺麗でした。

 ちなみに、小田井城に行く途中で「御代田のヒカリゴケ」が見られる場所に行ってきました。これは、県指定の天然記念物だそうです。ヒカリゴケ自体は以前吉見百穴に行った時に見ましたが、御代田町でも⁈と思って行ってみました。結論から言うとヒカリゴケは見つけられませんでした。しかも、ヒカリゴケ自生地に行くまでが大変で、舗装もほぼされていない山道を下って行きました。下は川(田切地形だと思います)だったので、足を滑らせたらやばいと思いながら落ち葉に息をつけて下へ。一応ヒカリゴケに行くまでの道はわかりましたが、足元が暗いと危ないなと思いました。今回は残念ながらヒカリゴケが見られなかったので、また明るい時にでも行ってみて、見つけてみたいなと思いました。

 

 これで一応全行程終了となります。全部歩いて車についたのは6時半前とかだったと思います。6.7キロ、5時間半かかって歩き終わりました!

 今回の小旅行(遠足?)で学んだこと、知ったことはいくつかありました。

  • 地元の歴史
  • 和宮降嫁や、明治天皇巡行の際の縁起担ぎの多さ
  • 知識があることの大切さ
  • 人間がどこまで情熱を持てるのか

などなどです。最後の項目は、岸本さんについてです。中山道に興味をもって、自分で資料館を開いて 自分の庭に日本地図を作る… 本当にすごいなと思いました。私はまだやりたいことや夢などが見つかっていないのですが、岸本さんのように情熱を捧げられる夢を見つけて行きたいなと思います。

 また、知識があることの大切さは実感できました。普段何気なく歩いている道でも知識があればより面白く思えるし、偉大なものに見えてきます。何気ないひと時を面白いものにするためにも知識は必要なんだなと思いました。その一過程として勉強があるんだと思います。「勉強はつまらない」と思うのではなく、「面白い知識を手に入れるため」のステップとして勉強があると考えてもいいのかなと思いました。学校での勉強を通して一通りの基礎知識を身につけ、その上で興味を持ったことについて詳しく調べていく。この「調べ」は勉強ですが、これなら面白いのだと思います。勉強も面白くしようと思ったらできるんだろうな、と言うことを学びました。

 

 そして、和宮降嫁などの縁起担ぎについてですが、これも面白かったです。結婚のための降嫁なので、縁起の悪い名前を避けなければいけません。なので、縁起の悪い字のついていた山の名前を一時的に変えて、縁起の良いものにしたり、新しい道を作ったり、験担ぎも大変だなと思いました。明治天皇に関しても、お地蔵様を台座から下ろしたり、少し理解しづらいけどそう言う考えが浸透していたのだろうなと思います。和宮効果については、人の数もすごく3万人ほどの行列だったそうです。先頭から最後まで通り過ぎるのに4日かかったとか… 本当にびっくりです!!皇室と将軍家の結婚だから必要以上に豪華に見せる必要があったからですが、やりすぎ感も否めません…

 

 と、今回の経験で色々なことがわかりました。本当に面白かったです。ぜひまた他の宿も歩いてみたいなと思いました。色々なことを教えてくださった岸本さん、ありがとうございました!本当にいい経験ができました。これからも使えるであろう発見もたくさんあったので、生かしていきます!特に枡形などは結構見つけるのが簡単だと思うので、歩いている道に気をつけていきたいなと思いました。

 最後までお読みくださりありがとうございました。今回で3部作(?)ラストとなります。中山道ってこんなに面白かったんですね… 皆さんの近くの道路にも色々な歴史があると思います。興味を持った方は是非調べてみてください!

 

 

 

http://nakasendo69.sakura.ne.jp/ →中山道69次資料館のHP

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E7%94%B0%E4%BA%95%E5%9F%8E小田井城Wikipedia

https://kaikan.ootajuku.net/history/kazunomiya/和宮について

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E7%94%B0%E4%BA%95%E5%AE%BF小田井宿Wikipedia

 

 

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